H25年5月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

H25年5月の手術実績
手術合計 117件
内訳

・白内障手術 74件

・網膜硝子体手術 17件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 3件
・眼瞼(まぶた)の手術 8件(眼瞼下垂・さかさまつげ・霰粒腫)
・その他の手術 15件(結膜・涙器・斜視・瞳孔の手術など)

レーザー手術合計 24眼
内訳
・網膜光凝固 10眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 12眼(後発白内障に対するレーザー)
・SLTレーザー 2件(緑内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行っておりますが、それらはカウントしておりません。

抗VEGF薬 硝子体注射 50件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・アイリー・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 20件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、約4ヶ月待ち、10月からの予約となります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)

霰粒腫? つぶしちゃう?

今日の午後は県外の医院様で手術をさせて頂きました。
結構忙しくて、ブログが止まってしまいましたが、質問も来ていたので更新してみます!(今週は5つの医院で硝子体手術が計14件と過去最多に)

霰粒腫? つぶしちゃう?
霰粒腫の一般的なことに関しては、以前のブログ:霰粒腫?をご参照ください。

霰粒腫の標準治療として最も数多く行われる治療は、点眼薬や軟膏など、薬によって治っていくのを待つ治療です。
今回、ブログ内で質問を受けたのですが、外来でも時々、患者さんから「はやくつぶしちゃってくれませんか?」なんて言われることがあります。
実際につぶして、早く治ってしまう症例もいるのですが、そのような治療は全員に行っているわけではありません。
例えば、今週の患者さんですが、

上方のマイボーム腺の出口が詰まって、まぶたの組織が膨らんできています。

専用のセッシで、まぶたをギュッと挟むと、ブリブリッ!っと中身が出てきました。一応、点眼薬を数日間使用頂きますが、きっと治ってしまうので、次回の予約はとっていません。


まぶたの中に霰粒腫(赤)のシコリ・ゼリー状物質が溜まったイメージ図です。
僕は、簡単な圧迫で内部のウミがマイボーム腺の出口(青矢印:正常な通り道)から排泄でき、キレイに治りそうであれば、つぶしてしまうような治療を行う場合があります。

こちらは、別の患者さんです。

霰粒腫のシコリが皮膚の表面から顔を出しそうな、皮膚が薄くなった症例。まずは炎症を抑える薬を処方して、落ち着いてから手術をしましょうと相談をしていたのですが、その後、自宅で自分でウミ・ゼリー状物質を出してしまったとのことです。

ウミ・ゼリー状物質は、薄くなっていた部分の皮膚が裂けて、上のイメージ図の緑矢印の方向(正常なルートでない)に排出されたよう。

ウミやゼリー状物質を押し出しても、問題なくキレイに治ってしまうことも多いのですが、
無理に圧迫して、皮膚が裂けるような形でウミが排出された場合では、あとからヒキツレや、皮膚の窪みが生じて、見た目が悪くなったり、数年後などに逆さまつ毛の原因になったりすることがあります。
(特に圧迫をしなくても、勝手に皮膚から排出される場合もありますが、それは仕方ないかなと思います。)

皮膚が薄くなっているような症例では、無理に押しだすのではなく、手術でメスを使ってキレイな切開面を作った上で、内容物を出すのがいいようです。

つくばねオートキャンプ場

連休後半に、家族で25年ぶりのキャンプに行ってきました!!
つくばねオートキャンプ場
茨城県石岡市小幡2132-14
0299-42-2922

クリニックから北西に車で40分。石岡市八郷地区、筑波山にあるキャンプ場です。大人になって初めてのキャンプですので、とりあえず近場からスタート!

写真でも伝わるでしょうか?新緑がキレイな、爽快な景色です[:よつばのクローバー:]我が家は一発で、アウトドアライフの魅力に取り付かれてしまいました。

説明書を読みながら、どうにかテントを設営・・・・。


自然散策。子供用のアスレチックも豊富です。


炊事場やトイレの手入れが行き届いていて、ものすごくキレイ。
(他の施設と比べられないのですが、最近のキャンプ場ってこんな感じなの??という印象です。しょっちゅう清掃に入っていたり、炊事場ではお湯まで使えたり。)
お風呂は、徒歩3分のつくばね国民宿舎や、僕の大好きなゆりの郷(車で3分)が利用できます。

他にも、手ぶらでバーベキューとか、料理教室、子供向け図工教室など、イベントが盛りだくさん。我が家は、万華鏡作りに参加しました。

万華鏡の向こうからのぞいて見た「目」の写真。
(きちんと作った子供のものはきれいですよ。)


夜は焚き火でマシュマロを焼いてみました。

とっても楽しくリラックスできたキャンプ体験でした。
アウトドアに目覚めてしまった僕ですが、どうせテントを張るなら片付けも大変だし2泊とかしたい。カレンダーと、にらめっこをしてみましたが、2泊ってなかなか難しいようです・・・。

連休中は重症の急患もなく、のんびりとすごすことができました[:楽しい:]
明日からまた頑張れそうです[:グッド:]

仙郷つり堀

久しぶりにお休みを頂いて、ゴールデンウィークを満喫しております。
とはいっても、どこに行っても渋滞ですし、急患の問い合わせもあるかもしれないので、できる限り石岡近辺で過ごしている我が家です。
そんなわけで、久々に石岡の紹介ブログを。

仙郷つり堀
0299-42-3070
石岡市小幡2010

石岡の北西、八郷地区・筑波山方面にある釣り掘です。クリニックから車で40分弱。

平地にある生け簀の釣り堀をイメージして伺ったのですが、予想と違って、自然に囲まれ、森林浴のような雰囲気の中で、魚釣りを楽しむことができる施設でした!

新緑に囲まれた石段を降りていくと、キレイな沢があって、沢の途中を生け簀として利用しているようです。この連休は晴天に恵まれて、当日もかなりムシ暑かったのですが、釣り場はヒンヤリ冷たくて、いい雰囲気です。

観光地などで釣り堀には行ったことがあるのですが、ここは自然の中にいることが実感できる施設で、子供たちも大興奮でした。
生け簀の魚は、どれも大きく元気一杯です。釣られてからも暴れまくり。

定番の塩焼き。

珍しいニジマスのお造りも。
知り合いの方の執刀をさせて頂いたご縁で、GWを利用してお邪魔させて頂いたのですが、ちょっとお酒までご馳走になり・・・[:ビール:]とってもいい気分。

子供をお持ちのみなさん、夏休みのレジャーに如何ですか?涼しくてすごしやすそうですよ。

クリニックが始まってちょうど3年。まだまだ知らないいいところが、沢山ありそうな石岡です。

H25年4月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

ゴールデンウィーク前半は、隣町、笠間市の陶炎祭(ひまつり)に行ってきました!去年も参加したので紹介は以前のブログで⇒笠間 陶炎祭
連休中ですが重症の患者様も多く、今日は臨時で手術日になりました。
・白内障手術 8件
・網膜硝子体手術(茎離断) 2件(網膜中心静脈閉塞、網膜動脈細瘤破裂)
超難症例の白内障がありましたが、無事に終わって良かったです。

4月の治療数をカウントしてみました。特にいつも通りという感じですが、今月は抗VEGF薬の硝子体注射をされる患者様が多かったようです。
H25年4月の手術実績
手術合計 130件
内訳

・白内障手術 87件

・網膜硝子体手術 18件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 2件
・眼瞼(まぶた)の手術 12件(眼瞼下垂・さかさまつげ・眼瞼腫瘍)
・結膜の手術 5件(翼状片)
・その他の手術 6件(斜視・NSチューブ・前房異物・瞳孔形成・硝子体注入吸引など)

レーザー手術合計 18眼
内訳
・網膜光凝固 6眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 11眼(後発白内障に対するレーザー)
・SLTレーザー 1件(緑内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。

抗VEGF薬 硝子体注射 70件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 27件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、4ヶ月半待ち、9月中旬からの予約となります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)

急性涙嚢炎?

前回、急性涙嚢炎のブログを書いたところ、記載翌日に同じような患者様が受診されました。
(前回の患者様は、入院で特殊な抗生物質を点滴し、良好に回復中です。)
急性涙嚢炎?
今回の患者様は、涙嚢の袋の中に繰り返し膿がたまってしまう患者様です。

目頭の下方に、膿がたまって膨らんでいます。炎症が起こって、少し赤くハレてしまい、痛みが強いようですが、感染症としての炎症はそれほど強くは内容です。
感染症としては、まずは飲み薬や点滴で抗生物質を使用するのですが、内部に膿が溜まっている場合(膿瘍)には、メスで切開して膿を出したり、針で膿を吸引したほうが早く良くなります。内部のバイ菌の種類を調べることも可能です。

左写真:腫れている中心部をめがけて、注射針を刺します。
右写真:注射シリンジを引くと、膿が出てきて、涙嚢炎のふくらみペッタンコに。シリンジの中(写真右下)に、あおっぱなのような膿が引き出されたのが分かりますか?

この患者様は時々同じような炎症を繰り返しており、そのたび当院で膿を抜く処置を希望されます。
本来は膿がたまるスペース(涙嚢)を手術で摘出してしまって、もう膿がたまらないようにしてあげれば、もう涙嚢炎が起こらなくていいのですが、この患者様は手術希望がないのですよね・・・。
しばらく炎症が起こらないといいのですが。

もうすぐゴールデンウィークですね。何をしようかな。楽しみです[:GO!:]

急性涙嚢炎(きゅうせいるいのうえん)

今日のお昼は以下の手術を行いました。
・白内障手術 10件
・網膜硝子体手術(茎離断)1件(糖尿病網膜症による硝子体出血)
手術は無事に終わりました。
今日は外来が混み(110名)、予約外の新患の患者様が沢山いらして、お待ち頂く患者様が多くなってしまいました。申し訳ありませんでした。

最近は外眼部疾患(眼球内のことでない病気)のブログが多くなっていますが、昨日、入院して頂いた患者様も外眼(がいがん)の病気でした。
急性涙嚢炎(きゅうせいるいのうえん)
涙は目の外側(左下の図で赤矢印の先)、涙腺という器官で産生されます。

まばたきによって、涙腺から目の表面で流れてきた涙液(るいえき)は、目の表面を潤したり、目の中に入ったホコリや花粉、バイ菌を洗浄したりしたあとに、
目頭にある涙点(るいてん)(緑矢印)から、涙嚢(るいのう)と呼ばれる袋状の管を通って、最終的には鼻の奥へと流れていきます。(右上の赤丸で囲んだあたりが涙嚢)
主に加齢を原因として、この涙の流れ道(出口)がふさがってしまう病気で、鼻涙管閉塞症(びるいかんへいしょくしょう)と呼ばれるものがあることを以前に記載しました。

涙には目の表面のホコリやバイ菌を洗い流す役割がありますが、鼻涙管閉塞症が起こると、涙の流れがせき止められてしまい、涙嚢のあたりにホコリが溜まったり、バイ菌が繁殖しやすくなるため、メヤニが出やすくなったり、炎症が起こりやすくなったりします。軽度の炎症は絶えず起こっており、慢性涙嚢炎と呼ばれ、繰り返すメヤニなどに対して適宜点眼薬を使用したりするのですが、
稀ですが、バイ菌による感染症が急激に悪化した場合などに、目頭のあたりから、ヒドイ場合には顔の半分近くまで腫れあがってしまう場合があり、これを急性涙嚢炎と呼びます。


目頭を中心にバイ菌感染による炎症が起こり、赤く腫れあがります。痛みが強く、炎症が強い場合には発熱することも。もちろん感染症なのでメヤニもでます。

治療は抗生物質による治療が基本となります。結膜や角膜の病気では目薬や塗り薬だけで治療が可能ですが、涙嚢炎では内服薬や点滴など全身的な投薬が必要になります。
左は内服薬(飲み薬)だけで外来で治ってしまった症例です。
今回の患者様は右の写真ですが、先週に目頭付近の痛みとメヤニ、腫れを訴えて受診となりました。
まず、メヤニを培養検査に回して、どのようなバイ菌がいるのか、どんな薬が良く効いて、どんな薬が効きにくいのか?などを調べるのですが、培養検査はすぐに結果がでるものではなく、数日?1週間程度の時間がかかります。その間、何もしないで待っているわけにはいかないので、一般的に使用される抗生物質の目薬、塗り薬、飲み薬を処方してお帰り頂きました。
薬との相性が良ければ(菌が弱くて薬が良く効けば)、外来で数日程度で治っていく病気ですが、今回は3日後の検査ではあまり改善がなく、金曜日に別の種類の抗生物質を処方して、週明けに再診して頂くことになっていました。
どうにも心配な症例だったので、一応、日曜日の朝に電話をしてみると、残念ながら腫れはひどくなって、痛みもツライようです。
培養の結果もちょうど判明してきて、やはり薬が効きにくい変わったバイ菌が原因のようです。すぐに受診して頂きそのまま緊急入院して頂きました。強力な抗生物質を昨日から朝晩の1日2回点滴していますが、先ほど診察してみると、だいぶ腫れが引いて、痛みは全くなくなったとのことです。よかった[:グッド:]
もう数日、入院での点滴を頑張ってから退院して頂く予定です。

全身的に抗生物質を使用したい時に、飲み薬で治療がうまくいかない時には、点滴での治療が必要になることがあります(飲み薬よりも点滴の方が早く協力に効きます)。薬の種類にもよりますが、入院が必要になる場合もあるので、ご協力を頂きたいと思います。

他の治療としては、
・袋に包まれるように膿がたまってしまう場合には(膿瘍形成)、皮膚を切開したり、針を刺したりして、膿を出した方が、治りが早くなります。
・再発のリスクを消失させたい場合には、急性期の感染症が落ち着いた後に、涙嚢を摘出してしまったり、涙の流れ路を作りなおす手術を行います。

今日もお読み頂きありがとうございました。

マイボーム腺機能不全

昨日今日と、多くの外来患者様の受診がありました。出来るだけ待ち時間がないように。と思いますが、頑張りたいと思います。
夜は県南の医院様で網膜剥離などの硝子体手術に呼んで頂きました。クリニック様ですが、20時とか21時とか結構遅くまで頑張っている眼科は沢山あるようです。明日も土曜日ですが別の県南の医院様で硝子体手術が数件あり、今週は網膜の手術が14件。家族の顔を見ている時間より網膜を見ている時間のほうが長いよう。網膜、網膜、網膜。網膜ばかり見ている気分です。でも体調がいいのか?眼精疲労はないようです。

ブログでは網膜を忘れて、まぶたについて書いてみます。
マイボーム腺機能不全
先日、マイボーム腺梗塞について記載しました。マイボーム腺の出口が詰まって、米粒のような硬い芯ができてしまう病気です。ただし、実際の症例ではそのような米粒状の芯が出来てしまう症例は少なく、ドロドロとした分泌物が溜まることの方が圧倒的に多いようです。マイボーム腺からの分泌の低下はドライアイ(乾燥性角結膜炎)と大きな関係があり、記載してみます。

マイボーム腺は、まぶたに存在する油を分泌する組織です。この油によってまばたきが滑らかになったり、涙の表層を油がコーティングすることで、目の表面からの涙の蒸発をゆっくりにさせたりと、目にとってはとっても重要な油です。
体質や体調、加齢、清潔さ、コンタクトレンズなどによって、
このマイボーム腺の機能が低下し、出口が詰まったり、油が固形状になったり(液体の油でないと上手に目の表面に広がりません)、汚い油にバイ菌がついて感染症を起こしたり、
このような状態をマイボーム腺機能不全と呼びます。

マイボーム腺からキレイな液体の油が分泌されないと、涙の表面を油で覆う機能が落ちてしまうために、涙の蒸発が早くなりドライアイを招きます(涙液蒸発亢進型ドライアイ)。また、古い油がベタベタすると感じたり、メヤニが出やすくなったり、ドライアイが原因でゴロゴロ痛んだり。目の不快感の原因として、マイボーム腺のトラブルは非常に大きなウエイトを占めます。
特に高齢の患者さんでは、油の分泌が悪くなったり、洗顔が上手に出来なくなったりするようで、診察をすると多くの患者さんでマイボーム腺の詰まりを発見するようになります。(というか、マイボーム腺が詰まっている人のほうが圧倒的に多くなります。)


今日来た患者さんの写真です。左が受診時。赤矢印の先、マイボーム腺の出口に固形状の油が並んでいます。ピンセットでまぶたをつまんで、油をしぼりだす処置をしてみると、右の写真のように黄色い(汚い)油が一気に出てきます。人によっては練り歯磨きのような油がニュルニュル出てくる時も。
この処置(マイボーム腺マッサージ)をすると、しばらくの間、ショボショボ・ベタベタが改善するようで、処置が好きな患者さんは「またあれやってくれ。」となるのですが、
目薬の麻酔をしてはいるものの、少し痛みがあるようで「もうやりたくない。」という患者様も少なくありません。

自宅で自分でできる治療法としては、お風呂や蒸しタオルで、まぶたを温めたり(温めると油は柔らかく溶けやすくなる)、やはりよく洗顔をすることが重要です。通常の石鹸がしみる場合には、ジョンソン&ジョンソンのベビー石鹸が良いようです。
重症の人は、めん棒でまぶたの縁を擦ってキレイにしてもらうのですが、高齢の方では老眼だったり、手足が不自由だったり、普通に顔を洗うのさえ面倒でしてくれない方がいたり、実際にはなかなか難しいようです。
(元気だけど面倒だから洗顔しない。という方に、マイボーム腺マッサージを行うと、処置の痛みが嫌なので、次の診察の時にはしっかり洗顔してきてくれる方がいます。それをみて、僕は「痛かったんだろうな。でもキレイにしてくれるようになってよかった。」と頭の中で思って、1人でニヤニヤしたりしています。)

今日もお読み頂きありがとうございました。

野鳥観察

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 11件
・眼内レンズ2次挿入 1件
・網膜硝子体手術(茎離断)4件
 (網膜剥離1件、黄斑円孔1件、糖尿病網膜症1件、増殖網膜症シリコンオイル抜去1件)
無事に執刀できました。件数も多かったですが難しい症例が多くて、さすがに今日は定時には終わりませんでした。
スタッフの皆様お疲れ様でした。いつもスムーズで助かります。ありがとう。

今日はちょっと疲れたので、少しのんびりとした報告を。
野鳥観察
以前にちょっと記載したのですが、冬場に庭に野鳥のエサ場を作ってみました。
しばらく何の鳥もこなかったので、失敗作として処分を考えていたのですが、最近、ハトがエサを食べに来るようになりました。

子供たちが「エサがなくなった!」と、ちょこちょこエサを補充しているようなので、毎日きているのかもしれません。
エサの種類を変えたら、うぐいすとか、可愛い声で鳴く鳥も来るようになるのでしょうか?ちょっと、楽しみな今後です。

それにしても、子供って、生きものにエサをあげるのが大好きです。
数日前から家にオタマジャクシとアマガエルがいるのですが、アマガエルって、生きて動いているエサしか食べないんですって。
(オタマジャクシはなんでも食べるようです。僕は調べていなくて、子供から聞いただけなので正確な話かは不明ですが。)
最近は朝に子供たちと虫を捕獲するのが日課です。ハエとかクモとか。
出勤や通学の時間帯なので、いろいろな人にすれ違うのですが、毎朝、虫アミをもって駆けっている親子って、変な人と思われていないか心配です。
(暖かくなったから、変な人が出てきたな。なんて・・・。)

マイボーム腺梗塞

今日の午後はクリニックで臨時で、少し急がなくてはいけない方々の手術をしました。
・眼瞼腫瘍(悪性疑い)1件
・眼瞼内反症(さかさまつげ) 2件
・白内障手術 5件
・網膜硝子体手術(茎離断) 4件
(裂孔原性網膜剥離1件、糖尿病網膜症による硝子体出血3件)
みなさん予定通りの手術が出来ました。
網膜剥離はつくば市の患者様ですが、紹介先の先生がすぐに紹介して頂けたおかげで、ぎりぎり黄斑が剥がれる前に手術が可能でした。きっと視力1.0が保てると思います。

今日は眼瞼腫瘍の患者様の例を書こうと思っていたのですが、全身状態が悪く寝たきりに近い方で、これまで一回も写真を撮っていないことに気がつきました・・・手術のビデオも撮影不可能。
別のネタを考えなくては。と思っていたら、夜にいらした患者様の目に出来物発見!今日はこれを書こう。
マイボーム腺梗塞
以前にドライアイのブログ(?涙の役割)で記載したことがありますが、涙は水分だけで出来ているわけではなく、まぶたから分泌される油に覆われることで、乾燥を和らげることに役だっています。
まぶたの中に存在する、油を作る器官を、マイボーム腺と呼びますが、正常なマイボーム腺の写真については、以前の霰粒腫のブログをご参照ください。

このマイボーム腺からの油の分泌が悪くなり、出口が詰まって時間がたつと、米粒のような少し硬い芯のようなものが出来る場合があります。
今日の患者様ですが、ゴロゴロ痛みがあると来院されました。

青矢印の先に、米粒のようなしこりが飛び出しています。
霰粒腫など、同じような病態でも、手術室での処置が必要になるものもありますが、小さなマイボーム腺梗塞は簡単な処置で治療可能です。


点眼薬による麻酔をして、通常の診察台(スリットランプ)ピンセットでまぶたをギュッと搾るようにすると、ニュルッと簡単にしこりが出てきでて、治療は終了です。右は治療後。


少し前にいらした患者様も同じような感じ。
簡単に治ってすっきりと気持ち良いので、僕はこの処置が結構好きなのですが、当院では一ヶ月間に1名もいないくらいです。同じようなのが出来たら、是非当院でとらせて下さい(笑)

マイボーム腺が詰まってしまうとドライアイにもなりやすくなります。
マイボーム腺梗塞を繰り返す人は、お風呂や蒸しタオルで、まぶたを温めて、よく洗顔をすると良いかもしれません。(油はあたたかい方が柔らかくなります。食器を洗うのもお水よりもお湯のほうがよく落ちますよね?また、洗顔をするときに、まぶたの縁はよく洗えていないことが多いようです。洗顔をする時には、指を横に動かして、まつ毛をやさしくシャンプーする気持ちで洗ってみましょう。)
それでも繰り返す人もいて、体質もあるのでしょうね。中学生の男の子はどんなに顔を洗ってもニキビが出来たりするのと一緒かな?

明日も網膜剥離の手術があります。最強度近視の下方の網膜剥離で、黄斑も剥がれてしばらく経過した難症例です。頑張らなくちゃ。