手術数でわかるいい病院 2014

眼科の中で、どの手術が一番難しいですか?
というのは、正式には何とも言えないのですが、
失明する・しないという観点や、細かい操作。という意味では、
網膜硝子体手術という手術を選ぶ医師が多いようです。
(網膜剥離や、糖尿病網膜症、眼底出血、黄斑前膜などの手術です。)

週刊朝日MOOK 朝日新聞出版・2014年2月28日発行の、
「手術数でわかるいい病院 2014」という本で、
眼科手術を行う、ほとんどの医院での網膜硝子体手術件数が掲載されました。

2012年、一昨年の保険診療データですが、当院は206件でした。
茨城県内で100件以上の網膜手術件数があったのは、多い順に、
?小沢眼科様
?筑波大学様
?阿見 東京医大様
?当院
の、4医院のみのようです。
開院翌年2年目のデータで、当時は一人で全ての手術を担当しておりましたが、
今年は宮井副院長も増え、手術数もかなり多くなりそうなので、
多少順番も変わるのかなと。

手術が多いほど優秀というわけではありませんが、
件数が多く、手術に慣れているのは、悪いことではありません。
こういう本がいいか悪いかは別にして、
患者様が治療医院を選ぶのに、一つの参考にはなるのかなと思います。
医師としては、どんなに件数が多くなっても、一つ一つ思い入れを持って
誠心誠意、対応しなくてはいけないなと再確認しました。

白内障手術 動画(ビデオ)

今週は100歳以上の患者様や、聾唖の90代の患者様など、他院にて白内障手術ができなかったり、手術途中で中断になったという紹介例が多く、比較的大変な週でした。みなさん無事に終わってよかったです。
以前に記載した通り、「純粋に濁りをとって新しいレンズをいれる。」という意味では、白内障手術に手遅れはないので、当院では白内障手術の適応の大前提は「不自由があって、治したい人は手術を引き受けます。」「どんなに視力が悪くても、本人が不自由がなく、希望がない人は手術はしません。」と、基本的には「患者さんの希望」が手術の適応としています。
ただ、90代の患者様は毎週のようにいらっしゃいますし、数ヶ月に1回は100歳オーバーの患者様がきて、時には認知症など、いろいろと大変な思いもするので、やっぱり「80歳くらいで元気なうちに。」手術をしておくほうがいいのかな?なんて、心が揺れたりします。でも、無理に手術を勧めるのも本意でなく・・・。

最近、宮井副院長と先月の手術ビデオの鑑賞会?復習・勉強をしたのですが、とってもビックリしたことが!!
動画をYOU TUBEに登録するというスキルを身につけたので、手術ビデオをのせてみることにしました。(手術がグロテスクと思う人は、参照をお勧めしません。)

栗原 耳側切開 
宮井副院長 Toric IOL 上方切開
栗原 斜方切開
宮井副院長 上方切開
栗原 IFIS 耳側切開
宮井副院長 IFIS 斜方切開

なにがビックリって、自分たちでみても、どっちが自分の手術が分からないくらい、そっくりです。宮井先生が赴任してもう少しで1年。もともとは手術方法(プレチョップ法かフェイコチョップ法かなど)は、かなり違ったのですが、毎月行う勉強会で、あっちがいい。こっちがいいと相談しているうちに、お互いそっくりな手術になっていました[:びっくり:]
最後のIFISの症例なんて、ちょっとですが、虹彩(茶目)が出てしまうところまでそっくり。

もしも僕が急なインフルエンザで倒れても、同じ手術をしてくれそうです。
医師が10人も20人もいる大学病院などでは、全員で同じような手術手技や手術レベルを維持するのは難しいと思いますが、当院ではお互いに手術件数も多く、一緒にしょっちゅう勉強会をしているので、いつの間にかそっくりになってしまったようです。

送別

もう少しで4年になる眼科内科クリニックです。
最初は10人もいなかったスタッフが、少しづつ人数が増えて、
ふと気が付くと、現在は眼科の外来だけで、
医師2人、看護師5人、ORT4人など、合計21人にもなっていました。

残念ながら、本日をもって退職される看護師さんが1名。
開院近くから、長く頑張ってくれたスタッフの退職は2人目ですが、
とってもさみしいものです。
真面目にコツコツ働いてくれる看護師さんで、ミスがなく、
とっても助かっていましたよ。
特に手術室では本当によい仕事っぷりでした。
ご主人様の仕事の都合で、九州の宮崎県に引っ越しとのこと。
宮崎県で、優秀な眼科スタッフを募集の医院様があれば、ぜひご連絡下さい。
とっても素晴らしい看護師を紹介しますよ!

山本さん、元気で頑張ってね[:グッド:]

最後に写真撮影[:カメラ:]
忙しく、なかなか時間が合わないのですが、
いつかスタッフ全員で記念撮影をしたいな。と思います。

新型 乱視用眼内レンズ 

当院では白内障手術時の乱視軽減に、とにかく力を入れています。
ホームページ参照→http://www.sannoudai.or.jp/clinic/ope03.html
特に角膜乱視が0.75D以上の症例では、全例で乱視用眼内レンズ(Toric IOL)を使用し、実に総白内障手術数の40%以上に乱視用レンズを使用し、おそらく日本でトップの使用率と思われます。
(Toric IOLについて参照)

実は、これまで日本国内で使用できる乱視用レンズは、ALCON社のレンズ1種類しか保険適応がなかったのですが、最近、AMO社から乱視用レンズが発売され、保険適応となりました。

矢印の先に、乱視の軸(向き)を示すマークがあります。

昨日、早速、新型レンズのレンズを使用してみました。
当院が乱視に力を入れているのはメーカーの人もご存じで、茨城県では当院が最も早い使用となりました。

角膜切開(黒目と白目のギリギリから切開)では、2.4mm程度の傷があれば、簡単に目の中に入れらるようです。

矢印の先が乱視の軸(向き)の指標になります。

4名の方に使用しましたが、使い心地は良好で、みなさん今朝の術後裸眼視力も良好でした!

*新しいAMO社のレンズが、もっともよいレンズだというわけではありません。Alcon社のもののほうが、よい適応になる患者様もいらっしゃいます。
目の状態や年齢、仕事の内容などによって、もっとも最適なレンズは、各自それぞれ異なります。当院では、その患者様にとって、もっとも良好な成績が望めるレンズを適宜採用しております。

今後も、最新の医療を地域の患者様にお届けできるように尽力致します。

医学の進歩は非常に早く、10年前の医療はまったくあてになりません。
ホームページもブログも、記載から時間がたつとほど最新の知識からの乖離が大きくなりますが、当ブログを書き始めて約3年になり、当初の内容と変更になったものも沢山あるようです。以前の内容を書き換えるのも、日付とかの面で矛盾しますし迷うものです。

H26年1月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

H26年1月の治療実績を集計しました。
今年から副院長の宮井先生と、別々に手術をする機会が増え、
(どちらかが手術をして、どちらかが外来を続けるなど)
外来を中断せずに、緊急手術の紹介を引き受けれられるようになりました。
(スタッフのみなさんは、忙しくてごめんね。)
毎年、1月は年始や祝日もあるので、少し手術も少なめになるのですが、
今年は重症例の紹介が急増しています。

H26年1月の手術実績
手術合計 143件
内訳

・白内障手術 89件

・網膜硝子体手術 25件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 8件
・結膜の手術 7件(翼状片など)
・眼瞼(まぶた)の手術 6件(霰粒腫・眼瞼下垂など)
・その他の手術 8件(瞳孔・角膜・涙器など)

レーザー手術合計 32眼
内訳
・網膜光凝固 16眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 16眼(後発白内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。

抗VEGF薬 硝子体注射 74件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 26件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、6ヶ月待ち、7月末?8月からの予約となります。
こちらは、まだまだ改善出来ていません。
診療体制を工夫して今年こそはどうにかしたいのですが・・・。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)

石岡市 まちかど勉強会

石岡市 まちかど勉強会

今日の午後は、石岡市まちかど情報センターにて、市民講座を担当させて頂きました。保険医協会から依頼がきて、市役所などにポスターが掲示されて1週間もなかったので、「もしかして、誰も来なかったらどうしよう・・・。」と少し不安に思っていましたが、予想以上に足を運んで頂け良かったです。
僕はまちかど情報センターには初めて行ったのですが、それほど広いスペースではない場所に50名以上の方に来て頂いたので、椅子に座れない方まで出てしまい、申し訳ありませんでした。
2時間と比較的長い時間を頂いたので、「高齢者が気をつけたい眼疾患」という題で話してみました。本物の手術ビデオを流したりと、結構好評だったような?と。自己満足。
眼科の勉強会ですので、やはり眼科に興味のある方が多く、すでに他の眼科様で治療中の方が多かったようです。最後に質問が沢山あったのに、僕は夕方から他院様で手術があったので、急いで終了にしてしまい申し訳ありませんでした。

先週末に頑張って90枚以上のスライドを作ったので、一部を。

・通常、「今日は目がよく見える!」なんて思いませんよね?目の怖い病気の多くは痛みもなにもないので、少しの見えにくさを放っておいて、病院に来た時にはもう手遅れ。ということが多々あります。目の奥の血管が詰まる病気などは、発症後数時間での治療でないと間に合いません。例えば、脳の血管や心臓の血管が詰まったら(脳梗塞・心筋梗塞)、急いで救急車を呼びますよね?ところが、目の血管が詰まって、視力が落ちたり、暗く感じても、多くの方は数日後、数週間後にいらっしゃいます。なかには、「1ヶ月前から見えない。」なんて。

目がおかしいと思ったら、いつ眼科に行けばいいですか?
今でしょ!

目薬の付け方なんかも、説明しました。
目薬を付けた後には、「キタッー!」と叫ばなくてもいいのですが、講演会に来て頂いた方は年代のせいか、あまりウケませんでした・・・。

こっちのスライドの方が、好評でしたね。

緑内障など、眼科の怖い病気は自覚症状が乏しいため、何の症状もない時でも数年に1回は検診をするなどして早期発見・早期治療をすることが重要です。地域の皆さんから失明者をなくすためには、このような講習会を行って、眼科検診の受診率を向上させる必要があるようです。今回は急遽の依頼でしたが、医師会など通して、もっと大規模な講習会を開催できるよう働きかけてみたいと思います。
ちなみに、10月10日は、目の愛護デーです。
眼科受診歴がないネットをごらんの皆様、お近くの眼科様へ行きましょうね。

H25年の治療実績

H25年の治療実績を集計しました。
加齢黄斑変性症や、黄斑浮腫に対する注射による治療は増える一方のようです。
手術数は前年とほぼ同数となりました。
(昨年の3月より、小美玉市医療センターでの手術がなくなった分、当院で直接執刀した手術が増えています。)
個人的には当院以外でも、茨城県・栃木県・千葉県など7つの医院にて執刀医として、合計では白内障手術1500件強、網膜硝子体手術400件強と沢山の患者様の治療を担当させて頂くことができ、充実した1年でした。
今年は当院での手術予約は(緊急手術除く)、すでに6月まで埋まっており、さらに多くの治療が予想されますが、副院長の宮井医師とともに、患者様にとって最良の医療を提供できるように、日々精進したいと思います。

治療実績(H25年1月?H25年12月)

観血的手術合計 1568件
内訳
・白内障手術 1044件(眼内レンズ交換含む)
・網膜硝子体手術 231件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔     ・黄斑前膜など)
・緑内障手術 43件
・眼瞼(まぶた)の手術 91件(眼瞼下垂・さかさまつげ・霰粒腫)
・結膜の手術 54件(翼状片・結膜弛緩症)
・涙器の手術 41件(NSチューブ・涙嚢の手術)
・その他の手術 64件(斜視、角膜、レンズ整復、瞳孔形成、眼窩など)

レーザー手術合計 223眼
内訳
・網膜光凝固 102眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・SLTレーザー 11眼(緑内障に対するレーザー)
・YAGレーザー 110(後発白内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行うことがありますが、それらはカウントしておりません。

抗VEGF薬 硝子体注射 692件加齢黄斑変性症や黄斑浮腫などに対する注射です。ルセンティス・アイリーア・アバスチン)

ステロイド薬 テノン嚢注射 273件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫、ぶどう膜炎などに対する注射です。トリアムシノロン・マキュエイド)

謹賀新年

謹賀新年
明けましておめでとうございます[:かどまつ:]

昨年より眼科医師2名体制での診療が開始でき、数年ぶりの完全なお休み(救急問い合わせ当番なし)を頂いて、お正月を楽しませて頂きました[:鏡もち:]

おもちをついたり、福笑いをしたり、

羽子板、ダルマおとし、凧揚げ、雪だるま、

書き初めや、午の絵付けなんてのも。

3日間で、子供たちと、とにかくお正月を楽しめるだけ楽しみました[:凧:]
(もちろんお酒も[:熱燗:])

眼科医の後輩の中でも、手術が特に上手な宮井先生に来てもらいました。
午年の今年が、産休があけてフルで働いてもらう1年目です。
二人で馬車馬のように働いて、地域医療に貢献したいと思います!!

病気の解説をするブログも、もう少し医院の状態が落ち着き次第再開したいと思います。
ブログをみて、緑内障や網膜の手術では遠方からの患者様も来院して頂けるようになりました。特に白内障手術後の眼内レンズ交換は、北海道?北陸の患者様まで手術をさせて頂き、海外の患者様からも問い合わせが来ています。
インターネットの普及によって、医学も変わってきていますが、様々な面で多くの方のお役に立ちたいと思います。

そして、いつも目いっぱい働いてしまう僕を、しっかりと支えてくれるスタッフの皆さん、家族、素晴らしい医療環境を提供くださる幕内先生、本当にありがとうございます。
今年もバリバリ働くので、よろしくお願い致します[:日の出:]

H25年10月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

10月の治療数を集計しましたので掲載します。
増改築がやや遅れていまい、予定よりも診療の拡充が遅れていますが、
今月中には間違いなく始められるかと思います。
とりあえず11月より、白内障の予定手術枠を月に10件強増加出来ています。
10月は新生血管緑内障の紹介や重度の増殖網膜症の紹介が多数あり、大変な月でした。

H25年10月の手術実績
手術合計 154件
内訳

・白内障手術 97件

・網膜硝子体手術 24件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 5件
・結膜の手術 7件(翼状片など)
・眼瞼(まぶた)の手術 9件(霰粒腫・眼瞼下垂など)
・その他の手術 12件(眼窩・角膜・涙器など)

レーザー手術合計 17眼
内訳
・網膜光凝固 3眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 14眼(後発白内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。

抗VEGF薬 硝子体注射 59件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 22件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、5ヶ月待ち、年明けの4月上旬からの予約となります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)

H25年9月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

9月の治療数を集計しましたので掲載します。
少し遅れていますが、診療体制の強化がもうすぐ始まります。
手術の順番待ちも改善していくかと思いますが、もう少しだけお待ちください。

H25年9月の手術実績
手術合計 130件
内訳

・白内障手術 90件

・網膜硝子体手術 15件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 8件
・結膜の手術 4件(翼状片など)
・眼瞼(まぶた)の手術 9件(霰粒腫・眼瞼下垂など)
・その他の手術 4件(眼窩・涙器など)

レーザー手術合計 10眼
内訳
・網膜光凝固 3眼(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 5眼(後発白内障に対するレーザー)
・SLTレーザー 2件(緑内障に対するレーザー)

*手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。

抗VEGF薬 硝子体注射 55件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 24件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、5ヶ月待ち、年明けの3月上旬からの予約となります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)