那珂川:カヌー

今日は救急の患者様もなく、久しぶりに眼科の患者様が全員退院となり、
朝の診察のあとは、栃木県から茨城県に流れる那珂川に行ってきました!

那珂川
僕は栃木県の那須も大好きなのですが、栃木県の那須山麓を源として、茨城県のひたちなか市・大洗市から太平洋に流れる、一級河川が那珂川です。関東随一の清流として知られていますが、上流の方は確かにキレイ。我が県内の下流はちょっと・・・といった具合です。

茨城を北上して、栃木との県境のあたりは、子供が喜びそうな皮遊び場・キャンプ場などが沢山あります。石岡からは車で1時間くらい。
今日は眼科の医師4人で、那珂川でのカヌーにチャレンジしてみました。
体験+川下り+バーベキューで、1人9000円と少し大人の遊びです。

全員はじめてなので、まずは1?2時間、カヌーの漕ぎ方などのレッスンがあります。

レッスンのあとは、カヌーごと、車で上流に移動します。


これが僕がお世話になったカヌー。名前はつけませんでした。
初心者向きで、少し大き目の船体のようです。安定性がよく転覆することはまずないとのことですが、小回りが利きにくいというのが、欠点のよう。インストラクターの方のカヌーは細いのとか、もっと小形のものでした。


けっこう簡単に乗れ、安定しています。
自然の中の活動って、とにかく気持ちがいいです。川魚はもちろん、カワセミやトンビなどの鳥も沢山いました。
8kmほど川を下るのですが、数か所、少し流れの早い場所があり、転覆はしませんが、水が跳ねて全身ビショビショになります。(本当にビショビショです。パンツの水が絞れます。)
僕のカメラはビニールに入れていたので大丈夫でしたが、後輩のデジカメは1台、完全に水没しました・・・。
ゆっくり、途中休憩をはさんだりしながら、だいたい2時間弱でもとの場所にもどりました。


最後にバーベキューがついていましたが、運動直後の男4人で食べきれないお肉が!車できたので、ここでビールを飲めないのが辛かった・・・。

台風が来る前だったので、川の流れも穏やかで、結構頑張って漕ぐ必要がありました。僕は明日も手術なので、筋肉痛になるといけないので、僕はゆったりと出来るだけ流れにまかせましたが、後輩たちは結構本気でこぎまくっているようでした。みんな明日は大丈夫でしょうか?僕より若いから大丈夫なのかな?

子供たちに、「パパはお仕事の付き合いで、仕方なく行くんだよ。」と説明しましたが、自然を楽しむカヌー。すごく面白くてお勧めです。
それほど危険な感じはしませんでしたが、一応、小学生以上でないと参加できないよう。我が家の全員で挑むのはもう少し先になりそうです。

茨城は自然が多くていいところですよ!

H24年9月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

先ほど、救急外来で外傷による網膜弁状裂孔のレーザー治療を行いました。
患者様は、月曜日受診の予約を取りに来たようですが、病状を聞いて、スタッフが、月曜まで待っていいのかを僕に電話で問い合わせてくれました。
もしかしたら、月曜日まで放置したら、網膜剥離に進行していた可能性もありますので、今回はとても良い判断だったと思います。事務のスタッフですがナイス[:グッド:]

さて、9月の治療実績を集計しました。
開院して2年4ヶ月。だんだんと紹介を頂ける医院様が増えて、網膜剥離などの重症例が増えています。また、これも徐々にですが、黄斑変性症や、糖尿病などでの黄斑浮腫に対する、ルセンティス注射、アバスチン注射も増えています。
H24年9月の手術実績
手術合計 137件
内訳

・白内障手術 85件

・網膜硝子体手術 19件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・眼瞼(まぶた)の手術 12件(眼瞼下垂・さかさまつげ・霰粒腫)
・涙器の手術 5件(NSチューブ・涙嚢切開など)
・緑内障手術 4件
・結膜の手術 3件(翼状片・結膜縫合)
・その他の手術 9件(斜視・眼窩・角膜など)

レーザー手術合計 22眼
内訳
・網膜光凝固 9件(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 10件(後発白内障に対するレーザー)
・SLTレーザー 3件(緑内障に対するレーザー)

*手術数は、分院である小美玉市医療センターとの合計数です。手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行っておりますが、それらはカウントしておりません。

抗VEGF薬 硝子体注射 44件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 18件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、4ヶ月半待ち、H25年2月中旬からの予約となっています。緊急性のない手術の待ち時間が増えています。解消できるように頑張っていきたいと思います。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)

角膜知覚計

今日は重症例の患者様の受診はなく、落ち着いた1日でした[:嬉しい:]
ただ、夕方に知り合いの先生から、角膜のキズ・濁りの患者様のことで電話で相談があり、お答えしてみたのですが、最近は実際に診察が出来なくても、患者様の写真などをインターネットで見ながら一緒に考えることができるようになりました。便利な時代になったものです[:見る:]
典型的ではないのですが、ヘルペスウィルスによる感染ではないかと思ったので、一通り検査の手順や、ウィルスチェックキットが発売されていることについてお話させて頂いたのですが、今日は、その話題の中ででた検査機械について書いてみたいと。

角膜知覚測定
目って、ちょっとゴミが入っただけでも、すごーく痛いですよね?角膜(黒目)は、痛みなどを感じる神経がとても敏感で、目が乾いてくるのを察知して、自然に瞬きを促したり、ホコリが入ると涙の量を増やして流したり。とっても感度が良好な臓器です。
病気によって、その敏感な角膜のセンサーが鈍くなると、目が乾いていることに気がつかずに、まばたきが遅れて、ドライアイが重症化したり、角膜にキズができても、痛みを感じにくいために、病院への受診が遅れてしまったりすることがあります。
角膜の知覚センサーが鈍くなる原因としては、
慢性のドライアイの一部や、糖尿病にともなう角膜炎、角膜に関連した目の手術後や、レーシックの手術後などがあります。
ヘルペスウィルスが角膜に感染した場合にも、角膜知覚が低下するのですが、これは、他の感染症と比べて、比較的ヘルペスに特徴的なことなので、診断に役立つ場合があります。

角膜知覚計

こんな形をしていますが、写真では見えないと思いますが、青矢印の先には、細ーいナイロンの糸がついています。ピンク矢印の先をぐるぐる回すと、糸が伸びたり、引っ込んだりするのですが、

拡大すると糸が見えるでしょうか?
この糸の部分で角膜・黒目をツンツンと突っつくのです!!(こちょこちょではありません。) 一件怖そうな検査ですが、非常に細いナイロン糸で、あまり患者様には見えていないようです。

糸の長さは、0mm?60mm(6cm)の中で調節できるのですが、
糸が長いほど、糸の腰が弱くなり、ツンツンされても気が付きにくくなります。
糸が短いと、腰が強く、ツンツンされたら、「痛い!」となります。

はじめは、6cmと最も伸ばした状態から、ツンツンします。
ツンツンされても、何も反応しない場合には糸の長さを短く変更していきます。
痛みや圧力を感じたり、角膜自体が刺激を感じ取ってまばたきをしたら、その時の糸の長さを、角膜の知覚センサーの能力として算定します。

正常な角膜の人は年齢などによって異なるのですが、最初の6cmとか、5cmくらいで、糸が触れているのを自覚するのですが、角膜ヘルペスなどで角膜の知覚が低下していると、1cmとか2cmとか、かなり強い「ツンツン」でないと分からない場合もあります。
おそるおそる自分の目にも・・・・。

よかった。僕は6cmでも分かりました。(年齢が若い方が感度がいいようです。)

あまり手術眼科っぽい内容ではないのですが、今日もお読み頂きありがとうございました。

補足:
お電話頂いたI先生、角膜知覚計なんてないとのことでしたが、置いてない医療機関のほうがよほど多いものと思います。僕もそうそう使いませんし。ウィスルチェックキットも発売されていますし、それで陽性なら診断は楽勝なのですけどね。(もちろん偽陰性もありますが)
僕がコンタクトなどの外勤をしていた時などに、やっていた方法ですが、フローレス試験紙を細ーくきって、もちろん無麻酔で、角膜に「ツン」とする方法があります。

定量的ではないのですが、先に、正常な方の目に「ツン」としたときの反応をみて、次に、知覚低下眼に「ツン」として、反応を比べると、明らかに差があったりするので、診断に役立ちます。ぜひ、やってみてください。

黒目が濁っている:Terrien周辺角膜変性症

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 11件
・緑内障手術 1件
・網膜硝子体手術(茎離断) 4件
 (黄斑前膜3件、糖尿病網膜症・硝子体出血1件)
無事に終わりました。

手術の内容ではないのですが、今日手術をした患者様の病態から一つ。
Terrien周辺角膜変性症
角膜(黒目)は眼球に光を入れる窓口としての役割があり、光をよく通すために、正常な角膜は血管もなく透明な臓器です。
角膜が濁ってしまうと、濁った部位は光がとおりにくくなってしまいます。特に角膜の中心部が濁ると、視力が低下して困ってしまうのですが、角膜・黒目の周りに濁りは直接は視力に影響しません。
以前に、特に問題ない角膜のリング状の濁り「老人環:ろうじんかん」に関して記載したことがあるのですが、今日の外来でも、老人環の見た目を心配して来院された女性が1名いらっしゃいました。

ただし、黒目の周りがリング状に濁ってしまう病気は、良性の老人環のみではありません。角膜周辺部潰瘍、Mooren潰瘍など、悪い病気もあるのですが、今日は別の濁りが出てしまった患者様の手術があったので、記載してみます。

70代の女性で、小美玉市医療センターで2,3年前から担当させて頂いています。
はじめてあった時から、下の写真のように、黒目の周りが濁っていたのですが、年単位で振り返ると、徐々に濁りが増えているようです。
病態

写真のように角膜の周辺部がリング状に混濁します。良性の老人環に比べて、不均一で強い混濁を認めます。はじめは黒目の周辺に点状の混濁が始まり、徐々に混濁が強くなります。混濁は脂質が蓄積したり、本来角膜には存在しないはずの血管が侵入したり、正常なコラーゲン組織が破壊されたりして起こります。混濁と同時に角膜の厚みが薄くなって、脆くなっていきます。
重症例では、ちょっとしたケガでも薄くなった場所に穴が開いてしまう事があり、緊急手術が必要になることもあります。

症状
病気自体には強い炎症が起こることはなく、通常の落ち着いた状態では痛みなどはありません。ただし、表面がデコボコするため、キズがつくなどして痛みや炎症が起こることもあります。
余程でないと、角膜の中央までは混濁が進むことはないのですが、混濁部位を中心に角膜にヒキツレ・歪みが生じて、不正乱視とよばれる状態が起こり、視力が低下していきます。

疫学
どの年齢にも、男性にも女性にも発症することがありますが、中高年の女性に発症することが最も多く、多くは両眼性です。

原因
残念ながら正確な原因は不明です。

治療
残念ながら、進行を止めたり混濁を治したりする治療法は、現在の医学では存在しません。

今日の手術は、Terrien周辺角膜変性症の病気自体を治すわけではなく、病気をお持ちの患者様の手術だというだけなのですが、

まず左目の手術を行いました。近年は白内障の手術のキズ口は2mm程度と非常に小さいので、キズ口を縫う必要がないのですが、Terrien周辺角膜変性症ではとにかく角膜が薄いので、多くの場合でキズの縫合が必要になったりと(右写真)、通常の手術に比べて気を使う事が多々あります。続けて、緑内障の手術を行いました。

予想外に?キレイに行う事が出来たので、そのまま続いて右目の手術も。


まず白内障を行いますが、やはりキズ口は縫って補強します。緑矢印の部分は「偽翼状片:ぎよくじょうへん」と呼ばれる病態で、Terrien周辺角膜変性症では時々合併するのですが、偽翼状片が出来ると混濁部が広がり、さらに手術が難しくなります。

こちらの目は、引き続き硝子体手術(黄斑前膜)を行いました。

実は半年ちょっと前から、左目の緑内障も、右目の黄斑前膜も手術をしたほうがいいと思っていたのですが、角膜の混濁と、薄くて弱い所見から、手術で合併症が起こったら嫌だな。とためらっていた患者様です。
結局、視力も視野も悪化傾向であり、「やるしかないだろ。」と決意をして、お勧めしたのですが、終わってみれば、問題なく上手にできました。(もちろん、明日以降の観察が必須ですが。)
これなら、半年前にやってしまった方がよかったのでしょうが、全てが全て、期待通りにはいかないので、難しいのですよね・・・

「白内障、硝子体、緑内障」
他院様で手術不可能と言われた、難症例の手術もお引き受けしていますので、そのようなことがありましたら、是非お問い合わせください。

ヘルテル眼球突出計:眼球突出度測定

今日の午後は県外の眼科様、夜や緊急で県内の眼科様での硝子体手術に呼んで頂きました。結構遅くなったのでブログのお休みも考えましたが、診察室を見渡して、簡単に書けそうなネタを発見したので、ちょっと頑張ってみます。

ヘルテル眼球突出計
眼球突出度測定

病気じゃなくても、人相は人それぞれで、どちらかというと目が出ている方、逆に少し凹んでいる方(奥目の人)がいます。ある程度の個人差があってあたり前ですが、病気やケガが原因で、目が突出したり、陥没したりしているのを測定する時に役立つのが、ヘルテル眼球突出計です。


こんな形をしているのですが、両側の三角の部分に、鏡や目盛がついています。

拡大するとこんな感じ。

使い方のイメージですが、

両目の外側の骨に機械を押しあてて、矢印の方向から、鏡にうつった角膜(黒目)の頂点の目盛を測定します。


実際の測定ですが、緑矢印の部位が測定値となります。

眼球が凹む(陥没)病気というのははあまりなく、ケガで眼窩底骨折が起こった場合などに眼球が凹みます。
主に問題となるのは、眼球が突出する場合で、眼球のうしろ(眼窩内)に
感染症や腫瘍(癌)、炎症による腫れや、甲状腺の病気などで眼球が前方に押し出されることが原因となります。
(各病気の詳細は、おいおい記載していきます。)

教科書では、日本人の一般的な眼球突出度は14?16mm程度とされていますが、実際には、顔立ちは様々で個人差も大きく、10mmとか20mmとかでも全く問題ない場合(正常)も多々あります。
右目と左目の差が大きな人は少なく、一般的には左右差の正常値は2mm以内とされており、片方の目にのみ起こる病気があった場合には、とても役立つ検査です。
また、一回の測定で病気との関連が判定できない場合でも、経過とともに突出が大きくなってくる場合や、治療によって突出していた眼球が元に戻っていく場合など、眼球突出の程度が、時間とともにどう変化するかの観察にも役立ちます。

外来で「目が出てきている気がする」という訴えで受診をされる患者様がいらっしゃいますが、ご自宅にはヘルテル眼球突出計はありませんよね?
僕たち眼科医も、初対面の患者様の目が、病的に突出しているのかどうかを、いきなり判定するのは困難です。(ビックリするほど突出していれば別ですが。)
受診するときに、10年前の写真、5年前の写真、半年前など、以前の写真を一緒に持参頂けると、非常に助かります。特に、変化が大きく心配な人は、正面の写真だけでなく、頭の上側から写真を撮影したりすると、突出してきているのが分かりやすくなるのでお勧めです。
(僕も外来で、デジカメでカシャカシャと、遠慮なく皆さんを撮影していますが、診療に必要なためで、決してストーカーとかではありませんよ。)

水疱性角膜症? 治療

今日のお昼は以下の手術を行いました。
・眼瞼内反症手術 1件
・白内障手術 8件
みなさん無事に終わりました。

水疱性角膜症? 治療
水泡性角膜症は、角膜内の水分量の調節を行う角膜内皮細胞の減少が原因となって、角膜内に水が溜まって、白く濁ってしまう病態です。

角膜内皮細胞の数が増えて、元の状態に戻ることが、眼科医みんなの夢の治療ですが、残念ながら現在の医学ではかないません。
一度減ってしまった角膜内皮細胞は増えることがないのです。
(再生医療の進歩により、将来的には内皮細胞の再生が可能となる未来が来るとは思いますが。)
ですので、生まれもった角膜内皮細胞が減ることがないように、内皮細胞が減るようなリスク・原因を避ける必要があります。

さて、実際の治療ですが、
?原因の除去・予防
内皮細胞が減るような病態がが続いている場合には、それを解決して、水疱性角膜症が進行しないようにする必要があります。例えば、眼圧が高くて内皮細胞が減少する場合には、眼圧を下げて正常化する必要があります。

?点眼薬
水疱性角膜症に陥った角膜(黒目)は、キズが付きやすかったり、ドライアイ症状が出やすくなったり、感染症を起こしやすくなったりしますので、各症状に応じて適宜点眼薬を使用することになります。

?高調食塩水の点眼薬:乾いた方がよく見える
本来、角膜内の余分な水は、角膜内皮細胞によって眼球の内側に排出されます。内皮細胞による水のくみ出しが期待できなく、角膜内に水が溜まってしまう場合に、濃度の濃い塩水を目に点眼すると、浸透圧により、角膜表面から眼球の外側に余分な水が引っ張られ、角膜内の水分が減少させることができます。これによって、角膜の厚みが薄くなり、透明度が増して、一時的に視力を改善することができます。ナメクジに塩をかけて、乾燥させるのと似ていますね。
目をあいていると、角膜表面から空気中に水分が蒸発します。この蒸発も角膜内の水分を減少させる効果があります。逆に目をつぶったままだと、角膜から水分が蒸発することはないので、角膜内の水分は多めになります。このような理由で、水疱性角膜症の方で、透明でいられるか濁ってしまうかの境界程度の病態の場合には、朝起きた時が最も視力が悪く、目を開いて生活をしていると少しづつ視力が回復したりします。

?コンタクトレンズ
もう少し内皮細胞が減って、濁りが強くなってくると、角膜にキズがついたり、痛みが出たりするようになります。治療用のソフトコンタクトレンズを装用することで、角膜を保護して痛みを和らげることができます。

?角膜移植
水疱性角膜症が進行し、角膜の混濁が強くなった場合には、角膜移植を行って透明な角膜を取り戻す必要があります。角膜の全てを交換する場合と、近年は内皮細胞(もっとも内側の層)のみを主体に交換して、角膜の上皮(表面)や実質(中間部)は、そのまま残すという角膜内皮移植という術式も年々成績が向上しており、注目されています。
(すみません。当院では現在のところ角膜移植は行っておりません。)

今日もお読み頂きありがとうございました。

ジャック・オ・ランタン形成術

今週末は入院の方が3名残ってしまいましたが、今のところ皆さん良好な経過で週末の診察も気が楽です。

かなり涼しくなってきて、秋の気配が近づいてきましたね。
秋のイベントとして、何年か前から日本でもハロウィンをよく目にするようになりました。今週末は雨だったので、ハロウィンにちなんだ創作を行ってみました。

ジャック・オ・ランタン形成術
ハロウィンで有名な、カボチャの提灯です。
善霊を引き寄せ、悪霊を遠ざける効果があるとされているようですが、
「trick or treat;お菓子くれなきゃ、いらずたしちゃうぞ!」
ランタンを庭先や玄関に飾ると、子供たちに「うちに来たら、お菓子をあげるよ。」というサインとしての役割もあるよう。

では、術式を記載します。
?患者さん(カボチャ)を手に入れる。
アメリカでは10月からは、いたるところで黄色のカボチャが売られているようですが、今日はまだ早いせいか、日本のスーパーでは発見できませんでした。
妻の父(じいじ)が、趣味の家庭菜園でカボチャを作っている。との噂を聞きつけ、いきなり帰省してみたのですが、

黄色ではありませんでしたが、カボチャがゴロゴロ。お父さん、これって趣味の範疇??

?切開のデザイン
クレヨンで、顔のデザインを下書きします。

ちょっと見にくいですが、左が3歳児の下書き、右が5歳児です。3歳児には、まだ理解が難しいようです。怖いランタンほど、お化けをやっつける力があるようです。できるだけ怖ーい顔にしてくださいね。

?頭部切開と脳のくり抜き
怖い題名になってしまいました。段ボールカッターと呼ばれる、カッターとのこぎりの間みたいなものを、ホームセンターで購入(350円くらい)し、頭部を切開しました。そして、スプーンで脳??中身を出来るだけくり抜きます。

?顔面形成
同じく段ボールカッターで、顔を切り抜きます。

痛てーーっ!目が目が・・・・。

口も切り抜いて。

?ローソクを入れる
中にローソクを入れて、蓋をかぶせたら終了です。

(カボチャやローソクの大きさによって、蓋がこんがり焼けてしまうので、注意してください。青臭い臭いが、美味しい匂いに変わってしまいます。)

2個目からは30分もあれば作れそうです!とても面白いので、皆さんにもお勧めです。


trick or treat!!

水疱性角膜症? 角膜内皮細胞減少の原因

今日は以下の手術を行いました。
・加齢性眼瞼内反症(眼輪筋縫縮) 2件
・眼瞼下垂症(CO2レーザーミュラー筋タッキング) 2件
・斜視手術(前後転法) 1件
・白内障手術 8件
・網膜硝子体手術(茎離断) 4件
(若年性増殖糖尿病網膜症1件、糖尿病+白血病網膜症に伴う黄斑浮腫1件、糖尿病網膜症に伴う黄斑前膜2件)
みなさん無事に終わりました。よかったです。

さて、角膜の続きです。
水疱性角膜症?
角膜内皮細胞減少の原因

角膜内皮細胞は、角膜内の水分を眼球の内側に排出することで、角膜内の水分量を調節しています。角膜が透明に維持されるためには、一定の水分量に調節されていることが重要で、もし、角膜に余分な水分があると、角膜が厚くなって、白く混濁してしまいます⇒水疱性角膜症

実際の水疱性角膜症の患者様の写真です。
通常の黒目に比べて、白く濁っているのが分かるでしょうか?

原因
角膜内皮細胞はが何らかの原因で減少し、1mmx1mmの四角の中に内皮細胞の数がだいたい500個未満となった時に、水泡性角膜症が発生します。
角膜内内皮細胞が減少する原因としては、以下のようなものがあります。
・加齢(正常でも高齢者では少なくなります)
・外傷(裂傷などだけでなく、打撲傷でも起こります)
・眼科手術(白内障などの眼球内の操作を必要とする手術)
・高眼圧症、緑内障
・ぶどう膜炎
・感染症(角膜潰瘍など)
・コンタクトレンズによる酸素不足・誤った使用法
・点眼薬の副作用
・先天的、遺伝的な病気(Fucks角膜ジストロフィーなど)

今日もお読み頂き、ありがとうございました。

すみません。お返事が遅れています。

今日も網膜剥離が・・・。

すでに中心部(黄斑)まで剥がれており、小美玉市医療センターでの手術後に、夕方にクリニックに戻って手術をしました。手術は順調に終わりよかったです。
夜は、県内の医院様で硝子体手術。これも重症でした・・・。
病気は次から次に発生しますねぇ。

ご質問をいくつか頂いており、お返事を書きたいと思っていますが、明日か明後日にまとめて記載しますので、申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください。
Y様、水泡性角膜症(角膜内皮)も進めていきます。すみませんが少し時間を下さい。

今年の芝生:2012年は反省

今週末は、関東の3大祭りのひとつ、「石岡のお祭り(常陸國總社宮大祭)」で、石岡市内は大いに盛り上がったようです。
詳細は去年のブログを。
僕は今年は、出張や、ちょっと出かけたりで、チラッと「幌獅子:ほろじし」を見学しただけで終わってしまいました。残念・・・[:悲しい:]

なので、今週末は別のブログを。
今年の芝生:2012年
今年は仕事が忙しくなり、ベンチをペンキで塗ったりと、楽しい日曜大工もありましたが、堆肥やエアレーションといった、芝自体のお世話が昨年よりも少なめになってしまいました。

するとやはり、緑の具合もは昨年に比べてイマイチになってしまいました・・・。ところどころ剥げている場所もあるようです。やはり植物も生きものですから、手間をかけただけ元気になるようです。勝手にキレイな芝生にはならないのですね。「それが分かったのが今年の収穫」と思って、次年度に生かしたいと思います。


エコを目標として、緑のカーテンもチャレンジしましたが、夏も終わる今の時点で、スカスカの状態にしか育ちませんでした。これも来年リベンジです。

ただし、今年の一番の問題点は、1ヶ月くらい前ですが、芝刈りの機械に左手の人差し指を巻きこまれたことです[:撃沈:]
思ったより血がでて、手術医として「ヤバイ!」と思い、出来るだけの治療をしましたが、ケガから3日後の手術日にはどうにか間にあいました。
芝生も大事ですが、手術をお待ち頂いている方がいらっしゃることも考えて、自分の手も大事にしないといけないな。と、深く反省しました。

ここまで書いてみて、今年の芝生は、どうにも反省点だらけのようです。
来年は素敵な写真をupできるように頑張りますね[:グッド:]