第1回 Ibaraki Clinical Workshop 「緑内障」

昨日、当院でが発起する形で、つくば近隣の眼科の先生をお誘いし勉強会を行いました。
第1回 Ibaraki Clinical Workshop
患者さんからすると、近所の先生同士、みんな知り合いで仲良しなんでしょ?と思われるかもしれませんが、出身校や年代なども異なると、実際にはお会いしたことがない先生が沢山いるものです。
当院はセカンドオピニオンでの来院が非常に多いのですが、紹介状なく受診された場合、患者さんの話だけを鵜呑みにするということは、正確性という意味で難しいものがあります。しかし相手の先生の人となりを知っていると、「あの先生の意図は、きっとこうだと思います。」と、診療上のトラブルを大きく減らせるものです。他の先生方と仲良くなったり、知識の交流を持てる場を求めて開催を計画しました。

平日の夜、皆さん忙しい職業ですから、誰一人いらっしゃらないケースを想像してドキドキしていましたが、蓋を開けてビックリ。なんと20名もの眼科医が集まり、有意義な意見交換をすることができました。
緑内障が専門でいらっしゃる、土浦市の尾﨏先生(尾﨏眼科、元東京医大茨城医療センター准教授)に座長をお願いし、
僕が「高い満足度と通院継続率を目指した説明法」
渡部副院長が、「新しい緑内障治療-低侵襲緑内障手術と新型半導体レーザーとcyclo G6による治療成績-」という演題で、
それぞれ30~40分のお話と討論を行いました。
僕の話は、「忙しいのに、マメに頑張っているね。」といった感想くらい。。。
渡部先生の話は、当院が今年の緑内障学会や臨床日本眼科学会で発表した、istentやKahook眼内ロトミー、Cyclo G6など、最新の手術手技によるものだったので、数多くの質問や意見があり、僕も混ざって楽しく勉強ができました。
その後の懇親会も全員の先生に参加頂き、沢山のコミュニケーションがとれました。9割が30代後半から40代、みなさん熱心でアグレッシブな先生たちです。今後の茨城県の眼科医療を牽引されていく先生方と思いますが、緑内障に限らず、こういった勉強会が続けられるよう尽力できればと思います。

*週明け月曜日も、県内の先生が手術見学に来られます。
(僕は手術がない日なのですが、、宮井副院長の手術見学が目的だそうで、ちょっと嫉妬心が・・・。)

*僕は次は、11月10日、東京丸の内、コンファレンススクエアで20分程度、「istent」の講演を依頼されています。ご参加頂ける先生がいらっしゃればグラウコス社さんにお問い合わせください。

殆どの医者が「多くの人をなおしたい。社会の役にたちたい。」という欲求を持っています。でも、時間と両腕に制限されて、一人でできる数は、どうやっても限界を迎えます。最近、講演や講義の依頼を積極的に引き受けようと思っていますが、手術見学にいらしてくれた先生や、僕の話を聞いて下さった先生方に少しでも良い影響があって、その先生方が治してくれる患者が増えれば、個人で出来る医療を超えて世の役に立てるのかな?と。
人に伝えたり、人に何かを残す仕事にもやりがいを感じている現状です。

第72回 臨眼 モーニングセミナー

今回は充実した学会でした。金曜日は緑内障の治療に関する一般演題で発表しましたが、土曜日は早朝から招待講演のモーニングセミナーで話をして、そのまま東京駅に本気でダッシュ➡新幹線で出張手術。新幹線で戻って夜には東京で会議。忙しくて楽しかったです!
第72回 臨眼 モーニングセミナー

朝7時45分から・・・。皆さんスーツでお勉強。早起きですね。
120名の会場でしたが、満席+立ち見+場外で見学して頂ける先生もいて大変光栄です。
僕は「その白内障手術、ありがとうって言われてますか?」という題名で20分、
①厳格な手術適応の重要性と期待値コントロール(老視矯正などを含めて、安易な早期手術の否定)
②手術中の会話・説明の重要性や実際の方法
③術後サービス
の3点の話をしました。
直後より、多くの先生から「楽しかった。勉強になった。」と嬉しい感想を頂け、今日はさっそく遠方の先生から質問を頂いたり、新しく沢山の先生と面識を持つことができモチベーションもUPできました。

このところ全国区の学会ばかり参加していましたが、最近、当院より茨城県南の先生方にお声掛けをして、新しい勉強会を立ち上げてみていたところです。今月末、10月26日につくば市で第1回目を開催予定ですが、初回は緑内障に関する内容で発表・議論等考えています。県内・県外を問わず、もしご興味のある先生がいらっしゃれば、ぜひご連絡下さい。(すでに2名、県外からも参加予定です。)
学閥問わず、大人数で楽しく勉強できたらいいなと思います。

第72回 日本臨床眼科学会

10月11日から14日まで、東京国際フォーラムにて、
第72回 日本臨床眼科学会が開催されます。

臨床眼科学会は日本で一番規模の大きい眼科の学会で、口頭演題・ポスターともに約300の発表されます。(この学会の開催期間は日本中の眼科が、少し手薄な状態になります。当院は宮井副院長がいるので安心ですが。)

僕は渡部副院長は、そのうちの2演題(口頭)を担当しました。
「半導体レーザー装置CYCLO G6によるマイクロパルス毛様体光凝固術の短期成績」栗原
「低眼圧症例に対して施行した半導体レーザー装置CYCLO G6マイクロパルス経強膜毛様体光凝固術の短期成績」渡部副院長
最新の緑内障治療器機である、CYCLO G6の治療経験を観察期間を6ヶ月に延長して発表しました。CYCLO G6の発表は関西の先生でもう一演題あり、3つの演題のみでしたが、現在は導入施設が30以上に増えたようなので、来年は沢山の発表が行われると思います。
発表内容は、栗原が重度の高眼圧緑内障に対する治療として、-50%の眼圧下降が得られたこと。渡部先生は比較的眼圧の低い症例に対して-37%の眼圧下降が得られたこと。
両研究共に、重篤な合併症はないものの強い炎症を生じたケースがあり、照射方法や、治療後にしっかりとした消炎が必要であることを発表しました。

緑内障の権威の先生方と、活発な討論があり、以前の治療器での経験も教えて頂くことができ大変勉強になりました。また、開発者の方(写真2枚目)とも面談ができ(通訳を通してですが・・・。)、難治症例に関する照射法にアドバイスを頂けたので、今後の治療に役立てたいと思います。
あ

明日は朝7時半から、同学会でモーニングセミナーの講演を依頼されています。頑張ります。