角膜ジストロフィー?

今日は午前小美玉、午後クリニックで外来です。どちらも結構混みました。お待たせしてしまった患者様、すみませんでした。
風邪は治っていると思うのですが、ノドがまだイガイガしています。外来はしゃべり続けなくてはいけないのがツライ。

今日はちょっと変わった病気のお話です。
角膜ジストロフィー
角膜は、肉眼で黒目として見えますが、実は透明な組織で、光を遠したり、屈折(ピントを合わせる)させることが仕事です。透明なので、目の内部の茶色の組織や瞳孔などが茶目・黒目として見えるのです。

この角膜ですが、透明性を維持するために、眼内を循環する房水や、涙液、または空気中の酸素などから、必要な栄養分を適宜取り入れたり、老廃物を排出したりすることを繰り返しています(代謝)。
角膜ジスロトフィーは、ほとんどの例で原因となる遺伝子の変異(間違い)が発見されており、遺伝子の問題で、栄養分の吸収や老廃物の排出などが上手くいかずに、角膜の中に不必要な物質が溜まってしまう疾患の総称です。

分類
専門的なので、詳しい内容は省略しますが、
・顆粒状角膜ジストロフィ
・格子状角膜ジストロフィ
・斑状角膜ジストロフィ
・膠様滴状角膜ジストロフィ
・フックス角膜内皮ジストロフィ

など、さらに様々な疾患があります。

原因
ほとんどの角膜ジストロフィーでは、病気の原因となる遺伝子の異常が見つかっています。なので、何かをしたから発病した。というものではなく、生まれつきの病気です。

沈着物
病気によって様々ですが、コレステロールカルシウム、聞きなれないと思いますが、ヒアリンアミロイドなんて呼ばれる物質などが角膜に溜まっていきます。

症状
沈着物によって、角膜が白く濁ってしまいます。
濁りによって、かすむ、眩しい、視力低下などの症状が起こります。
ただし、病形によって、濁りの程度や位置(中心部は視力低下につながりやすい)、発症時期、進行のスピードもかなり異なるので、一概には言えません。重篤なものでは失明に至る事もありますが、軽症例では全く自覚症状のない場合もあります。
また、角膜の表面上に沈着物がある場合には、こすれたり、キズの原因になったりして、強い痛みの原因となることもあります。


先日、他院様にて治療をお願いした女性です。
角膜の中心部の2/3くらいに、白く丸い混濁(沈着)が起こっているのが分かりますか?右側は角膜の断面図ですが、白い濁りが見えると思います。

診断
確定診断には、遺伝子検査を行う場合もありますが、遺伝子診断は保険適応外であり、多くの場合では行われません。
ほとんどの角膜ジストロフィーは、問診(家族歴)や、体の病気、そして診察所見で診断が可能です。

今日は市内の内科の先生と、食事?をさせて頂くことになりました。
ノドが悪くならない程度に、気をつけて・・・。行ってきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です