ピンホールカメラ

今日は水晶体亜脱臼による緑内障発作の患者様がいらっしゃり、お昼休みに緊急手術をさせて頂きました。
入院のほうがいいかな?と思いましたが、あいにく満床なので、日帰りで。
先ほど電話をしたら、手術前のような痛みは全くなくなったとのこと。
よかった。一安心です[:楽しい:]

あとで書こうと思っているブログの準備知識を。
ピンホールカメラ
昔のカメラの構造ですが、黒い小さな箱に小さな穴(針穴:ピンホール)を開けて、外からの光が入ってくると、箱の中で反転した映像が、感光剤(フィルム)に当たって写真が写る。という原理があります。
光が弱く、感光剤(フィルム)が反応するまで、かなりの時間がかかったり、現在のカメラに比べて、映像がはっきりしない。など、いろいろ問題があり、最近は趣味の世界でしか使われませんが、
このピンホールカメラ、ちょっと難しいのですが、通常のレンズ光学や、散乱と呼ばれる光の特性と、ちょっと異なり、焦点という概念が当てはまりません。

一般的なカメラは、ピンホールではなく、レンズを使用するのですが、レンズに入った光がフィルムにピッタリと焦点(ピント)があえば、明るく、キレイな画像を得ることができます。


これはピンホールカメラのイメージ図です。太陽からの光が木のてっぺんに当たったとします。通常はそこで散乱と呼ばれる光の広がりが起こり、光が散らばって進みますが、箱の中に入れる光はピンホール(針穴)を通った光だけになるので、木のてっぺんの光は、180度反転して、フィルムの一番下方に当たります。同じように、木の根元からの光は、フィルムの上方の一点に当たります。さらに同様に、木の各部位ごとに、1対1の関係でフィルムに光が当たる構造をとります。
ピンホールと、フィルムの距離が変わっても、基本的には1対1の関係で光が進むことに変わりないため、ピンホールカメラでは、焦点という概念がなく、どの距離のものでも、ある程度はピントのあった画像を得ることができます。

このピンホールカメラの原理を使って、
来月5月21日に起こる金環日食を見よう!という話題を書きたかったのですが、ちょっと説明が難しい・・・。
僕も頭では理解していても、本当に??と思う事もあり、
一応、実験をしてみます。


左から、我が家のダウンライトです。
中央、厚紙を星型に切り抜き、ライトに張り付けてみます。
右、ライトを点灯させます。


左、別の厚紙に、ボールペンで穴を開けてみました(ピンホール)。
右、下に白い紙(フィルムの役割)をおいて、少し離して、ピンホールの厚紙を持ってみました。すると、青矢印の部位に、確かに星型が!!

ちょっと分かりにくいので、拡大してみると、

やっぱり星型。
フィルムの役割の白い紙と、ピンホールの役割の厚紙の距離によって、星型の大きさと、明るさが変わりますが、本当に焦点という概念がなく、基本的にはいつも星形にうつりました。

(注:電球が熱を持って、なんと厚紙が焦げてしまいました。絶対に真似しないように!)

今回はボールペンで開けた穴のせいか、ピンホールの大きさが少し大きすぎて、ちょっとボヤけた映像になってしまいました。
ちょっと専門的ですが、フィルムに作られる像の解像度は、ピンホールの大きさに左右されます。穴が大きいと、少し大きな光の点で映像を写しだすことになり、穴が小さい方が、小さな光の点で映像を写し出すことができます。なので、小さい穴の方がキレイな映像が作れます。ただし、あまりに小さくなりすぎると、回折という別の光の働きが出てきてボヤけてしまうようになります。一般的には0.5mmくらいの穴(ピンホール)が、うつりがいいようです。
なんだか、ちょっと難しい話になってしまいましたね・・・。

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